Maylene and the Sons of Disaster - II [2007]

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USはアラバマ州出身、ex-Underoathのヴォーカル Dallas Taylorが率いるロックバンド Maylene and the Sons of DisasiterがFerretに移籍した後にリリースした2ndアルバム。このバンド自体が、犯罪組織に身を置いたMa Barkerという人物とその子供達に関する逸話をコンセプトにしているらしい。
Dallas Taylor在籍時のUnderoathはデスメタルバンドのようなロゴをしていたり、音の方もバリバリのメタルコアであったりして、今のUnderoathからは想像もできないほどカオティック(バンドそのものが)であった。今でこそ仲が悪いというわけではなく普通に接することができているらしいが、当時としてみれば方向性の違いやらなんやらが生じるのは必然といえば必然である。
そんな彼が2004年に結成したバンドがMaylene and the Sons of Disasterで、このバンドでさぞ生き生きと吼えまくっているんだろうなあと予想してみたのだが・・・、いや確かに当たっている事は当たっているけども。
なんかサザンロックだった。
He Is LegendとかThe Showdownとか、スクリーモメタルコアからサザンロック化するバンドが多いが、これは新しいエッセンスを取り入れるというよりは、むしろ自身のバックグラウンドに向き合った結果であると捉えた方が自然である。「らしさ」という言葉が重要視される意味のわからない社会(日本だけ?)であるが、つまり彼らは「よりアメリカ的に」ということだろうか。そうだとすればその考え自体がもう既にアメリカ的なんじゃないかと思ったり思わなかったり。というかクリスチャン性を音楽に反映させてる時点で。
南部臭い渋い雰囲気の中を突っ走る楽器隊からはヘヴィメタルへの愛を感じずにはいられない。それに乗るハードコアなシャウト交じりの豪快でドランクな歌いっぷりも正にロックンロール。やたらキャッチーなコーラスなんかはライブで楽しそう。無理があるかもしれなが、サザン/メタルなBlack Label Societyとハードコア/ロックンロールなEvery Time I Dieを足して割った感じ。
これがロックのあるべき姿だー!などと息を荒くし興奮しながら聴ける一枚。
こういう男臭くて荒々しい音楽の方が、UKなんかのオシャレ感溢れる小ざっぱりとまとまったギターロックバンドなんかよりもずっと自分好みであると思った。
早くも2007年自分ベスト盤候補。

http://www.mayleneandthesonsofdisaster.us/
http://www.myspace.com/mayleneandthesonsofdisaster
http://www.purevolume.com/mayleneandthesonsofdisaster